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1月号 「病は気から?!」
心を病むと身体も病む。心が先か身体が先か悩ましいこともまた多々。現代人は多くの悩みを抱えていると思います。少なくとも自分自身も日々のちょっとしたことで思い悩み、そしてちょっとしたことで喜んだり。でもまあそれが人間と言えば人間でしょうか。
みなさまも誰かに言ったことや誰かに言われたことがあるであろう「病は気から」という慣用句。古くは紀元前の中国の古典医学書にも同義の内容が記されていたみたいです。その考え、知見は日本にも渡りかなり時は経ちますが江戸時代の人形浄瑠璃や歌舞伎にも「病は気から」という趣旨のセリフがあります。
病院で処方される内服薬や点滴薬は治験という段階を経て、承認されますが動物実験の次に実際の人間に使用して問題がないかどうかみていきます。この段階で開発中の新薬を投与するグループとなんの有効成分も含まれていない物を投与される「プラセボ」グループに分けて実際どれくらい効果に差があるかを調べられます。そこで有意な差があれば有効性が認められ開発が継続されます。
ここで不思議なことになんの有効成分も含まれていないグループでも一定数の効果を認める事が多々あります。いわゆる気持ち的な問題。薬を投与されていないのに投与されていると思い検査値や症状が改善しちゃうのですから気の持ちようは大事です。
症状のすべてを気のせいと決めつけてはいけませんがあまり気にしすぎるのは心身にとってよくありません。しかるべき検査や診察を受けて明らかな器質的疾患(画像や検査所見に異常がある病気)でなければ機能的疾患(画像や検査所見で異常がわからない病気)という流れになりますが身体、心身の不調があればまずかかりつけ医に何でも相談して悩みを一緒に解決していきましょう。
一回ぽっきりの人生、好きなことをして楽しく過ごしたいものです。
一般社団法人右京医師会 林 孝德