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4月号 「便秘について」
便秘は救急外来を受診する患者さんに意外と多い症状です。
便秘とは、便が出ないことだけではなく、出ていても硬い便だったり兎の糞のようなコロコロの便だったり、また便を出せないことによるいきみすぎや肛門に便が詰まった感じ、さらに便を出しにくいことによる不快感なども含めた状態のことをいいます。
便秘は高齢になるほど増え、糖尿病や脳卒中などの病気が原因だったり、不眠症やその他の病気の治療のために飲んでいる薬の副作用だったり、大腸癌が隠れていることもあります。たかが便秘と思われがちですが、便を出すためにいきみすぎて、血圧が上がったり、失神したりすることもあります。また便が詰まって腸閉塞になったり、腸閉塞が原因で腸が破れて腹膜炎になったりすることもあります。
便秘の治療は原因によりいろいろですが、大腸癌などの腸の病気がない場合にはまずは食物繊維を多く摂るなどの食事療法やウォーキングなどの運動療法がすすめられます。それから、便を我慢しないことも大事です。便を我慢することが習慣になると直腸に便がたまった状態に慣れてしまい、便をしたい感じがわかりにくくなります。直腸に長く便が溜まった状態が続くと、便の水分が吸収されて硬い便になり、さらに便を出しにくくなります。食事をすると胃~腸へと刺激が伝わり胃腸の動きが活発になります。便をしたい感じがなくても、朝食後にトイレに座って便を出す習慣をつけましょう。
便秘は我慢せずに、かかりつけ医に相談しましょう。
一般社団法人右京医師会 柳田 敦子